この記事では、オービルやオービルバイギブソンの年代や特徴、orville by gibsonを製造した寺田楽器の背景、韓国製モデルの見分け方、さらにはギターマニアが評価するポイントやレスポールモデルの相場まで幅広く解説します。また、Orville by Gibson 山野楽器との関係や、オービルバイギブソン サンダーバードなど、具体的なモデルにも触れていきます。
「オービル ピックアップの特徴が気になる」「Orville by Gibson Orvilleの違いをもっと詳しく知りたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。この記事を読めば、オービルシリーズの魅力と選び方がより明確になるはずです。
Orville by GibsonとOrvilleの違いは、品質のランク分けや仕様の違いとして明確に定義されています。それぞれのブランドは、ギブソン社が日本市場向けに展開したものでありながら、異なるユーザー層をターゲットにしています。
まず、Orville by Gibsonは「上位モデル」として位置づけられています。このブランドではギブソン純正のピックアップが搭載され、サウンド面で本家ギブソンの特徴を強く受け継いでいます。また、ヘッドロゴに「by Gibson」の表記があり、一目で上位モデルであることがわかります。
一方、Orvilleは「コストパフォーマンスモデル」として設計されています。こちらはオリジナルのピックアップが搭載されており、音の特徴はOrville by Gibsonよりもやや異なるものの、価格が抑えられている点が魅力です。ヘッドロゴにも「by Gibson」の表記がないため、デザイン面でも差別化されています。
さらに、製造工場と年式にも違いがあります。Orville by Gibsonは主に寺田楽器が手掛けた時期があり、その緻密な作りが評価されています。一方、Orvilleはフジゲン楽器が製造を担ったモデルが多く、こちらも高い技術力を持ちながら、量産性を意識した設計が特徴です。
これらの違いから、より本格的なサウンドと仕様を求めるならOrville by Gibson、一方で手軽に日本製の優れたギブソン系ギターを手に入れたいならOrvilleを選ぶというのが基本的な選択基準となります。
一方、オービルは1988年から1998年まで日本市場限定で展開されたブランドで、ギブソン本社が認可したライセンスブランドです。日本の工場で製造されており、寺田楽器やフジゲン楽器といった高品質な製造元が関わっています。オービルバイギブソン(Orville by Gibson)はさらに上位ラインとして位置づけられ、ギブソンUSA製のピックアップを搭載していました。
Orville by Gibsonは、その製造背景において日本の高度な楽器製造技術を象徴する存在と言えます。特に1988年から1993年頃までのモデルは、寺田楽器がその製造を担当していました。
寺田楽器は、伝統的な木工技術を基盤に高い製造技術を持つ工場として知られており、ギター製造においてもその緻密な作業が評価されています。Orville by Gibsonにおいては、ネックのジョイント方法やフレットの精度、木材の選定など、細部にまでこだわった製品作りが特徴です。特に、ギブソンUSA製ピックアップを搭載したモデルでは、本家に迫るサウンドクオリティが実現されていました。
また、寺田楽器時代のOrville by Gibsonは、製造年や個体ごとに仕様がわずかに異なることもあります。これにより、一部のモデルはヴィンテージ市場で特別な評価を受けています。購入時にはシリアルナンバーや仕様書を確認し、寺田楽器製であることを特定するのが良いでしょう。
寺田楽器製のOrville by Gibsonは、単なるライセンスブランドにとどまらず、日本の職人技術がギブソンブランドと融合した貴重な歴史的モデルとしての価値を持っています。
オービルのレスポールモデルの相場は、製造時期やモデルのグレードによって異なります。通常のオービル(Orville)は6万~12万円程度で取引されることが多く、オービルバイギブソン(Orville by Gibson)は10万~20万円以上と、上位モデルの方が高額です。さらに、状態が良いものやギブソンUSA製ピックアップを搭載したモデルは、20万円を超えることもあります。
Orville by Gibsonと山野楽器の関係は、日本市場におけるギブソンブランド展開において重要な役割を果たしました。山野楽器は、1980年代後半から1990年代にかけて、ギブソンの日本での正規輸入代理店として活動していました。
1988年、ギブソンは日本市場向けにOrvilleとOrville by Gibsonのブランドを立ち上げます。このブランドは、日本国内で高品質なギターを製造するためのライセンス契約の一環で、山野楽器の協力のもとに展開されました。山野楽器は、製造業者として寺田楽器やフジゲン楽器を選定し、ギターの設計や生産を監修しました。
この関係により、日本市場向けに特化したOrville by Gibsonは、本家ギブソンの伝統を引き継ぎつつも、日本の精密な製造技術を取り入れた製品を提供することができました。また、山野楽器の販売網を通じて、Orville by Gibsonは広く流通し、多くのギタリストに支持されました。
山野楽器が果たした役割は、単なる代理店にとどまらず、ギブソンブランドの日本市場への浸透と発展を後押しするものでした。この協力関係は、Orville by Gibsonの成功を語る上で欠かせない要素です。