エレキギターの生音のdBがどれくらいなのか、実際のところよく分からなくてモヤっとしていませんか。エレキギターの生音はうるさいのか、マンションで弾いても大丈夫なのか、具体的な生音対策は何をすればいいのか、そしてエレキギターの生音は何dBくらいなのか……こういった不安が重なると、せっかくギターを始めたい気持ちにブレーキがかかってしまいますよね。
特に、エレキギターの生音がマンションでどこまで許されるのか、エレキギターの深夜練習はどこまでOKなのかは、社会人ギタリストにとってかなり切実なテーマだと思います。私も40代以降のプレイヤーと話していると、「騒音トラブルだけは絶対に避けたい」「でも、せっかく買ったギターはしっかり弾きたい」という声を本当によく聞きます。
この記事では、ラグゼギターで高級ギターに日々触れている立場から、エレキギターの生音のdB目安と、うるさいと言われやすい場面、マンション特有の注意点、そして具体的な生音対策まで、私自身が実践している方法も交えながら丁寧にまとめていきます。読み終わる頃には、「ここまでやっておけば安心して練習できそうだな」と、肩の力が少し抜けているはずです。
- エレキギター生音dBの目安と生活音比較
- うるさいと言われやすい時間帯と状況
- 指弾きやミュートなど演奏面の静音テク
- 防音カーテン・マット・ヘッドホンなど設備対策
目次
エレキギター生音dbの基礎理解
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まずは、エレキギターの生音がどれくらいのdBなのか、その目安と「どの程度うるさいのか」の感覚を揃えておきましょう。会話やテレビ、掃除機などの生活音とざっくり比較しながら見ていくと、自宅やマンションでどこまで許容できそうかイメージしやすくなります。
エレキギター生音何dBの目安
エレキギターの生音のdBは、弾き方やギターの種類によってけっこうブレがありますが、一般的にはおおよそ40〜70dB前後のレンジに収まることが多いです。かなり優しく単音をつま弾くときは40dB台、コードをしっかりストロークすると60dB前後、勢いよくかき鳴らすと一瞬70dB近くまで跳ね上がるイメージですね。
| 音の種類 | おおよその音量(dB) |
|---|
| ささやき声・静かな室内 | 30〜40dB程度 |
| 日常会話・静かな事務所 | 50〜60dB程度 |
| エレキギターの生音(通常の演奏) | 50〜65dB程度 |
| エレキギターの生音(強いストローク) | 60〜70dB程度 |
| 掃除機・蝉の鳴き声 | 70dB前後 |
ここで押さえておきたいのは、あくまでこれらは「一般的な目安」であって、必ずしも全ての環境・全てのギターに当てはまるわけではないという点です。測定機器の距離、部屋の広さ、木造か鉄筋コンクリートかなどでも、実測値はけっこう変わります。
騒音基準や正確なdB値が必要な場合は、お住まいの自治体や環境省などの公式サイトで最新の情報を確認してください。また、防音工事の要否など重要な判断については、最終的な判断を建築・防音の専門家に相談することを強くおすすめします。
エレキギター生音うるさい時
同じエレキギターの生音でも、「うるさい」と感じられるかどうかはシチュエーション次第です。日中の雑音が多い時間帯で50〜60dB程度なら、周囲の環境音に紛れてしまうこともありますが、深夜で周りが30dB以下の静けさだと、同じ音量でもかなり耳につきやすくなります。
特に、次のような場面では注意が必要です。
- 木造アパートや壁の薄いマンションで、隣室との距離が近い場合
- 床がフローリングで、ギターの振動がそのまま下階に伝わりやすい場合
- ハードなストロークやカッティングを多用するプレイスタイルの場合
- 自室がとても静かで、軽い音でも強調されて聞こえてしまう場合
エレキギターの生音は、「金属弦+ピッキングのアタック+ボディのビリつき」が組み合わさった独特の音です。生活音とは質が違うので、dBの数字が同じでも、人によってはよりうるさく感じることもあります。あなたが「これくらいなら大丈夫かな」と思っていても、隣室の人には「カチャカチャした音がずっと続いていて気になる」と感じられている可能性はゼロではありません。
生音そのものの大きさだけでなく、「同じパターンの音が長時間続く」「一定のリズムが延々鳴っている」といった点も、不快感につながりやすい要素です。短時間の集中練習と、時間帯の配慮をセットで考えるとトラブルを防ぎやすくなります。
エレキギター生音マンション事情
マンションでエレキギターの生音をどう扱うかは、多くの相談を受けるテーマです。鉄筋コンクリート造のしっかりした建物なら、50〜60dB程度の生音はほぼ問題にならないケースも多いのですが、木造や軽量鉄骨の集合住宅では事情が変わります。
一般的な環境基準では、住宅地の夜間はおおよそ45dB程度が目安とされています。ただ、これは屋外の環境基準なので、室内の会話やテレビも含めた「全体の音量」として考える必要があります。エレキギターの生音が常にこの数値を超えているから即アウト、という話ではありませんが、「周りより明らかに目立つ音を長時間出さない」ことは最低限のマナーだと考えておくといいですね。
マンションの管理規約や賃貸契約で、楽器演奏に関するルールが定められている場合も少なくありません。演奏時間帯の制限や、防音室の使用が求められるケースもありますので、正確な情報は必ず管理会社やオーナーの公式な案内を確認してください。最終的な判断は、管理会社・オーナー・防音の専門家と相談したうえで行うのが安心です。
体感上、「隣の部屋のテレビの音がかすかに聞こえる」くらいのマンションであれば、エレキギターの生音も条件次第で届きます。逆に、隣の生活音がほとんど聞こえないマンションなら、日中の常識的な時間帯であれば、指弾き中心の落ち着いた練習なら問題になりにくいことが多いです。
深夜練習とエレキギター生音
「仕事が終わるともう22時過ぎ」「家族が寝静まったあとしか時間がない」という方にとって、深夜帯のエレキギター練習は悩みどころですよね。結論からいうと、深夜はできるだけアンプを使わず、エレキギターの生音も徹底的に小さく抑える前提で考えるのがおすすめです。
そのうえで、私がよく提案しているのが次の組み合わせです。
- ピックではなく指弾き中心にする
- 左手・右手のミュートを多用して、余計な開放弦を鳴らさない
- 弦とフレットの間にスポンジやダンパーを挟んで、サステインを短くする
- フレーズ練習やフィンガリング練習に内容を絞る
さらに、ヘッドホン練習の環境を整えると、深夜練習の自由度は一気に上がります。ラグゼギターでは、ギターとベース兼用のヘッドホンアンプについても詳しく解説していますので、より静かに本格的なサウンドで練習したい方はギターとベース兼用ヘッドホンアンプの選び方ガイドもチェックしてみてください。
生音対策と防音グッズ紹介
エレキギターの生音対策は、「演奏の工夫」と「環境の工夫」をセットで行うと効果が出やすいです。ここでは、マンションや戸建て問わず取り入れやすいグッズを中心に整理しておきます。
床と振動の対策
まず抑えたいのは、床から伝わる振動です。椅子やアンプの下に厚手の防振マットやカーペットを敷くだけでも、下階への「ドン」という振動伝播をかなり抑えられます。ギターを構える位置も、壁際ではなく部屋の中央寄りにすると、壁への直接的な振動の伝わり方が変わってきます。
窓・壁の音漏れ対策
音は、意外と窓から抜けます。厚手の防音カーテンはコスパの良い対策で、外に向かう高音域の音量をグッと抑えてくれます。加えて、壁面に吸音パネルを部分的に貼ると、部屋の中で反射していた高域の「キンキンした感じ」がほどよく丸くなり、体感的なうるささも軽減されます。
サイレント系楽器の活用
どうしても夜間にガッツリ練習したいなら、サイレントギターや完全ヘッドホン前提のシステムをサブ楽器として用意するのも現実的な選択肢です。ただ、サイレントギターは通常のエレキギターとは構造も音のキャラクターも違うので、購入前に特性を理解しておくことが大事ですね。ラグゼギターでは、サイレントギターの長所・短所をまとめたサイレントギターの欠点と活用法解説も用意していますので、こちらも参考になるはずです。
なお、エレキギターをアンプなしで静かに楽しむ工夫については、当サイトのエレキギターアンプなしで静かに楽しむ方法と工夫で、より具体的なアイデアを多数紹介しています。生音での練習を充実させたい方は、あわせて目を通しておくとイメージが広がると思います。
エレキギター生音dbを抑える工夫
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ここからは、エレキギターの生音dbをできるだけ小さく抑えるための具体的なテクニックにフォーカスしていきます。手元のコントロールだけで、体感音量はかなり変えられますし、同時にプレイの精度も上がって一石二鳥ですよ。
指弾きでエレキギター生音低減
エレキギターの生音を手っ取り早く下げたいなら、ピックから指弾きに切り替えるのが一番分かりやすいです。ピックは弦に当たる瞬間に「カチッ」というアタック音が生まれますが、指弾きならそのアタックがかなりマイルドになります。
実際、同じフレーズをピックと指弾きで弾き比べると、室内での体感音量は明らかに違います。特に、夜間にアルペジオや単音フレーズを練習したいときは、指弾きにしてしまうだけで、周りに伝わるノイズ感がかなり減ります。
指弾きは単なる静音テクニックにとどまらず、ダイナミクスやニュアンスを細かく付けやすいので、表現力の底上げにもつながります。静かに弾きたいときだけでなく、普段の練習メニューにも積極的に取り入れていくと、プレイの幅が広がりますよ。
ミュート奏法で生音うるさい防止
エレキギターの生音がうるさいと感じる大きな理由は、「弾きたい弦以外まで鳴ってしまっていること」です。そこで効いてくるのが、左手と右手を組み合わせたミュート奏法です。
左手ミュートで開放弦を止める
コードチェンジやリフを弾くとき、押さえていない指を軽く弦に触れさせておくと、不要な開放弦が共振するのを抑えられます。特に歪みを想定したリフは、右手のピッキングが強くなりがちなので、左手ミュートをセットで意識するだけで、室内の「ジャリンジャリン」した余韻がかなりスッキリします。
右手パームミュートで余韻をコントロール
ブリッジ付近に右手の側面を軽く乗せるパームミュートも、生音のコントロールに有効です。ストロークでもリフでも、完全にミュートしきるのではなく、少しだけミュートして音の伸びを抑えるイメージで使うと、音量を大きく変えずにうるささだけを減らせます。
ミュート奏法は、バンドアンサンブルでも必須のテクニックです。自宅練習の時点でしっかり身につけておくと、スタジオやライブでの音作りにも直結してきます。
サイレントピックで生音何dB軽減
ピックのアタック音を減らしたいなら、サイレントピック(消音ピック)も選択肢に入ってきます。柔らかい素材でできたピックで、弦に当たる音がかなりマイルドになるのが特徴です。実測値は環境によって変わりますが、体感としては通常のピックと比べて数dBは下がったように感じることが多いですね。
もちろん、サイレントピックはしなりが大きく、通常のセルロイドやナイロンピックとは弾き心地がかなり違います。アタックもボヤけやすいので、リードプレイのニュアンスをそのまま維持したい人には不向きな面もありますが、「とにかく今は静かさ最優先で、運指やリズムだけ確認したい」という場面では非常に役立ちます。
サイレントピックによる音量低減効果も、あくまで一般的な目安です。自宅の構造や弾き方によっては、思ったほど静かにならないケースもあります。重要な判断をする前に、必ずご自身の環境で試してみてください。
防音カーテンでマンション練習
マンションでエレキギターを弾くとき、見落としがちなのが「窓からの音漏れ」です。壁のコンクリートは強いのに、窓ガラスだけが音の抜け道になってしまうパターンは本当に多いです。そこで役に立つのが、防音カーテンや厚手の遮光カーテンです。
防音カーテンは、高音域の反射と外への漏れを同時に抑えてくれるので、エレキギターの生音に含まれる「キンッ」という成分を和らげるのに向いています。特に、部屋のレイアウト上、窓の近くで弾かざるを得ないときは、カーテンをしっかり閉めてから練習を始めるだけでも体感が変わります。
防音カーテンは、単体では劇的な防音効果を生むものではありませんが、「床のマット」「部屋の中央寄りで弾く」「指弾き中心にする」といった工夫と組み合わせることで、トータルの音漏れをじわじわと抑えていくことができます。
また、窓だけでなく、ドアの隙間から音が漏れているケースもよくあります。ドア下に隙間風防止のモヘアテープを貼ったり、ドア前に小さなラグを敷くなど、ちょっとした工夫の積み重ねがマンション練習の安心感につながります。
まとめエレキギター生音db安心
ここまで、エレキギターの生音dbの目安から、うるさいと感じられやすい状況、マンションでの注意点、そして指弾きやミュート、サイレントピック、防音カーテンなどの具体的な対策まで、一気に駆け足で見てきました。
改めて整理すると、エレキギターの生音は決して爆音ではないけれど、環境と時間帯しだいで十分「うるさい」存在になり得る、というのが現実です。だからこそ、エレキギターの生音のdBをざっくり把握しつつ、演奏の工夫と環境の工夫を組み合わせていくことが大切になってきます。
- 日中は常識的な音量と時間帯を守れば、多くのケースで大きな問題にはなりにくい
- 深夜や早朝は、指弾き+ミュート+ヘッドホン練習の組み合わせで「超静音モード」に切り替える
- マンションでは、防音カーテンやマットなどで「床と窓」を重点的にケアする
- どうしても不安なら、管理会社や専門家に相談して、自分の環境に合ったラインを確認しておく
この記事で紹介したdB値や騒音基準は、あくまで一般的な目安です。お住まいの地域や物件によって条件は大きく異なりますので、正確な情報は必ず自治体や管理会社、公式サイトなどで確認してください。また、防音工事の実施や楽器演奏の可否など重要な判断については、最終的な判断を建築・防音の専門家にご相談いただくことをおすすめします。
それでも、エレキギターは工夫次第でとても静かに楽しめる楽器です。エレキギターの生音dbを意識しながら、指弾きやミュート、防音グッズをうまく取り入れていけば、マンションでも戸建てでも「周りに気を遣いつつ、自分もしっかり楽しめる」ちょうどいいバランスを見つけられるはずです。
40代からでも、エレキギターを始めるのに遅すぎることはまったくありません。音量への配慮をしっかり押さえたうえで、あなたのギターライフをのびのびと楽しんでいきましょう。